角膜乱視の強い(概ね-2.00D以上の乱視)方でハードコンタクトレンズ装用者だけがなります。野球やサッカーのボールは「球面」で曲がり具合が均一ですが、ラグビーボールは「楕円」で、縦の曲がり具合と横の曲がり具合は異なります。
角膜乱視の強い方は、他の乱視のない人や軽い人よりも縦横のカーブ差が大きくなります。 楕円の眼の人に球面のコンタクトレンズをのせるとどうなるか?想像するとピッタリフィットしないのはわかると思います。角膜乱視の多くの人が、縦のカーブがきつく、横のカーブが緩くなっています。ハードコンタクトレンズのベースカーブは、角膜の曲率半径、「(縦カーブ+横カーブ)/2=平均値」に対し、+0.05〜0.1足したカーブを選定します。 そうすると、角膜の横のカーブに対して、コンタクトレンズのベースカーブがきつくなりますので、レンズのフチが角膜にあたり、角膜に傷がつくのと、結膜(白目)の横方向だけが充血します。
縦7.40mm 横7.80mm 中間値7.60mm
7.60+0.10=7.70mm → ベースカーブ7.70mmのコンタクトレンズを選定
角膜のカーブ:7.40mm
コンタクトベースカーブ:7.70mm
コンタクトのカーブの方が大きいので、フィッティングはゆるくなります。
角膜のカーブ:7.80mm
コンタクトベースカーブ:7.70mm
コンタクトのカーブの方が小さいので、フィッティングはきつくなります。
角膜に傷がつき、結膜は横方向だけ充血します