ドライアイ(どらいあい)

ドライアイとは?

涙の分泌が少なかったり、涙の安定性が悪いために、角膜(黒目)が乾燥して傷ついたり、疲れ目などの不快な症状がでる疾患

正常染色

正常染色

ドライアイ

ドライアイ


症状

  • 眼が疲れやすい
  • 眼が重い
  • 痛み
  • 光をみるとまぶしい
  • 目ヤニがでる
  • 眼が乾く
  • 充血
  • かすみ目
  • 異物感
  • 眼の不快感
  • 涙がでる
  • かゆみ

「涙がでる」というのもドライアイ症状の一つです。角膜表面に涙が足りなくなると、一過性に多量の涙を出します。しかしこのようにして分泌された涙は角膜表面にとどまることなく排出されるため、「涙がでる」という症状になってしまいます。


涙について

涙は油層・涙液層(水層)・ムチン層の3つの層からできています。

涙の三重構造

涙の三重構造

涙の働き
  • 角膜への酸素、栄養補給
  • 乾燥を防ぐ
  • 細菌などの侵入を防ぐ
  • 角膜や結膜に付着したゴミやホコリを洗い流す

涙の働き

≪質の良い涙≫が≪適切な量≫分泌されていることが大切です。


検査

視力検査・眼圧検査に加え、以下の検査を適宜行います。

  • 涙液層破壊時間検査(BUT検査):まばたき後、表面の涙の膜が壊れるまでの時間を測定
  • フルオレセイン染色:角膜を染色後ブルーの光を当てて、角膜の傷の有無を確認
  • シルマー試験:専用の試験紙を下まぶたの端に挟み、涙で濡れた部分で涙の分泌量を測定

治療

  • ドライアイ点眼液の処方
    人工涙液:ソフトサンティア、マイティア
    角膜上皮保護点眼液:ヒアレイン(0.1%,0.3%)、ヒアレイン0.1%、0.3%
    涙液分泌促進点眼液:ジクアス・ムコスタ
  • 涙点プラグ、キープティア
    →涙点プラグとキープティアはごく簡単な手技で挿入できますが、デメリットもあります。
    この治療に適するかどうかは症状によりますので、医師にご相談ください。
  • IPL治療
    マイボーム腺機能不全によるドライアイに効果的な治療です。
    特殊な光を照射(日本ルミナス社M22)し、油の分泌が低下したマイボーム腺の機能を改善します。
    診察にて必要に応じてマイボーム腺を撮影し、機能評価をしております。

    図:マイボーム線開口部の上まぶたと下まぶた:LIME研究会より

    図:「正常」「機能低下」

    両眼1回 \11,000(自費診療)

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原因

  • 室内の乾燥
  • エアコンの使用
  • ストレス
  • パソコン作業
  • コンタクトレンズの使用
  • レーシック
  • シェーグレン症候群
  • マイボーム腺梗塞

対策

  • 加湿器を使用する
  • エアコンの風が直接当たらないように工夫する
  • パソコン作業中まばたきが減りやすいので、意識して行う
  • 油を分泌するマイボーム腺を塞ぐようなアイメークをしない
  • パソコンモニターを目線より低い位置に置くと、目を大きく開かずにすむのでドライアイ予防になる
  • コンタクト使用を控える(特にパソコン作業にはコンタクトよりも、眼鏡が適しています)

涙点プラグ

分泌された涙はまばたきの度に眼の表面に運ばれ、まぶたの鼻側上下にある涙点から鼻へと排出されます。この涙点をシリコン製のプラグで塞ぐことにより、涙をためる治療法です。効果はプラグが脱落するまで続きます。

プラグを挿入した状態

プラグを挿入した状態


キープティア

涙点プラグは固形のため挿入後に違和感を感じる方がいらっしゃいます。それに比べキープティアはコラーゲンを液状で注入し、体温で温まることで固まり違和感はほとんどありません。約2カ月で鼻腔へと排出されます。

当院のドクターがドクターズ・ファイルに紹介されました