野球のボールやサッカーボールが眼に当たったり、殴られたりして眼に強い衝撃が加わると、様々な病気を引き起こします。自覚症状がなくても、必ず眼科での診察を受けるようにしてください。
衝撃により、虹彩の根元が切れたりして前房内に出血します。
再出血のリスクがあるため、一週間は安静が必要です。
特に頭を激しく動かさないよう注意してください。
就寝時はベッドの頭側をできるだけ高くして、垂直にして下さい。
出血量が多いと血球成分が隅角の房水排出部分に詰まって、眼圧が上昇する可能性があります。
⇒安静と次回診察に関するDrの指示を守って下さい。
虹彩が衝撃により引き裂かれて、切れている状態。
多くは前述の前房出血を併発します。
経過観察をしていきますが、重症例は手術で縫合します。
衝撃により、網膜に浮腫を起こしている状態です。
一週間程度で消失することが多いですが、中には硝子体出血や網膜剥離を引き起こすこともあるので経過観察していきます。
Dr指示があるまでは、運動はやめておいてください。
その他、眼窩底骨折や眼底出血・眼球破裂などを引き起こし、一生視力障害が残るような可能性もあります。
自覚症状がなくても大きな損傷を受けている場合がありますので、ぶつけた時には必ず眼科を受診をして下さい。
眼球打撲時の検査は瞳孔を開くことがあります。
検査後4~5時間は車の運転ができないので、ご注意ください。
化学眼外傷とは眼に何らかの化学物質が入ることでおこります。
酸性・アルカリ性に限らず薬品が眼に入った場合、受診するよりも前にとにかく眼を洗いましょう。
流水で少なくとも10分以上は、洗眼することが大切です。
また、受診時にはどんな薬品が入ったかということが重要になりますので、実物を持参していただくなどして薬品名ができるだけわかるようにしてください。
セメント、水酸化Na、カビキラー、苛性ソーダ、脱毛剤、消石灰、パーマ液、パイプクリーナー、トイレ用洗剤、換気扇用洗剤など
特にアルカリ性物質は蛋白を溶かして組織の深部へ浸透していくため、重症化しやすく緊急の処置が必要になります
眼痛・流涙・充血・視力低下
角膜が紫外線で障害されて、炎症をおこし角膜表面が傷ついた状態です。
スキーや雪山登山でサングラスを使わない時に発症することが多く、これは“雪目”とも言われます。
また、溶接作業中には眼に見えない強い紫外線が発生しています。作業時には保護眼鏡の着用が義務付けられていますが、裸眼で行ったり、遮光度の低い眼鏡を使ってしまうことでおこります。
眼痛・流涙・充血・視力低下